2020年10月3日に、大阪府の高槻市の市長と同じく大阪府の島本町の町長が、なんと中将棋で対局するというイベントがニコニコ生放送で行われました。
まずは何より、対局された濱田高槻市長と山田島本町長、
このイベントを企画運営されたニコニコ動画にゲスト出演のプロ棋士のみなさま、
そして解説に採譜にと活躍された中将棋連盟の理事のみなさまに
大きな感謝を申し上げます。
さて、この対局イベントなのですが・・・
私の予想をはるかに超える神イベントでした!
いち中将棋ファンとして、感想を数回に分けて書き留めておきたいと思います。
[対局開始直後の攻防]
「中将棋は初めてなので…」
「美濃囲いを作りたい」
両対局者のそのようなコメントから、駒の動かし方の紙を見ながら
和気あいあいとのんびり対局するような流れを予想しました。
が、対局開始数分で、その予想は完全に裏切られました。
最初の5手の展開です。
初手の歩の先に獅子を上がる手。これは初見じゃ指せない手筋です。
中将棋の初期配置は見ての通りごちゃごちゃしているので、
1手で玉の動きを2回できる獅子を前に出して、獅子の圧力で中央を制圧していくのが非常に有力です。
…と言われればわかるかもしませんが、言われなければ思いつかない一手です。
後手も同じく獅子を上がります。同様の手筋です。
3~4手目での馬先を通す手からの5手目の獅子上がり「高獅子」も
中将棋プレイヤー的にはよく見る手筋です。
獅子の特殊ルール(紐のついてる獅子は2マス離れた獅子で取れない)を利用して、
自分だけ制空権をより大きく確保するという先手の特権です。
「この市長と町長、できる・・・ッ!」
この対局、間違いなく名勝負になるであろうと予感しました。
(つづく)