ニコ生中将棋対決が行われた高槻市と島本町は、どちらも大阪駅と京都駅の中間近くにあります。
島本町には数年前に中将棋の全国大会「名人戦」で行ったことがあります。
静かで穏やかな街並みが印象に残っています。
近くには山崎のウイスキー工場があり、昼食休憩のときに半分くらいの参加者がお土産を買いに行ってました。
また何かの折に行ってみたいですね。
高槻市のうどんギョーザもめちゃめちゃ気になってたのでちょっと調べたら、高槻うどんギョーザの会という団体があり、作り方動画を公開してました。
軽く飯テロなので、深夜帯を避けての視聴をおススメします。
[中盤その2 龍王の復活]
対局も動画も中盤、将棋の桐山清澄九段による高槻市の紹介が終わった後の局面からです。
この時点で先手濱田市長は秒読みになっているようです。
まずはこちらの1手目。後手の龍馬と先手の龍王との交換が入ります。
大差ではないですが、駒の価値は龍馬<龍王です。
駒の価値については意見の分かれるところですが、中将棋連盟が定めている全国大会要綱に記載されている駒の点数が、割とリアルな形勢判断に使える点数ですので、ぜひ見てみてください。
第6期中将棋全国大会要綱(中将棋連盟)
6手目。先手の獅子追いが入ります。
中将棋では獅子を追う手は好手になることが多いです。
獅子はどの駒と交換になっても駒損となってしまうので、ほとんどの場合獅子追いに対しては逃げる手を選択せざるを得ません。
ですので、獅子を追っている間はこちら側がやりたい手の選択権を持っている、いわゆる「攻めが続いている」状態になります。
後手も猛豹を繰り出しますが、そこでまたこれぞ中将棋という1手が登場。
上の盤の14手目、馬による歩のタダ取りが入りました。
中将棋は駒の効きが見えづらく、また駒の効きが見えづらいこと自体がゲーム性に直結している部分があります。
こういう手を見つけた瞬間は、中将棋の一番楽しい瞬間です。脳内麻薬がドボドボ出ます。
そして22手目、おそらくこれで後手有利だった形勢が五分、もしかしたら先手やや良しに変わったかもしれない、そんな手が出ました。
9七仲人。
見た目地味な仲人突きですが、その意味は2手後に判明します。
前回の記事で争点になると書いていた、2七の龍王が9七の仲人交換を経て大きく転回してきました。
2七の場所では働きがいまいちで逆に狙われる一方だった龍王が、水を得た魚のように復活しました。
龍王も獅子ほどではないですが高い駒なので9七の位置でも追われそうですが、下の画像のように、自陣への逃走経路が確保されています。
また5筋に再転回して5筋の攻撃力を高めるのもありでしょう。
さらにこの9七での仲人交換で、後手の8六~11六(B六)の歩と仲人を並べたバリケードが崩れます。
このバリケードが崩れたことが、最終的に勝敗を決定づけることになったのでした。
3回で終わるつもりでしたが、やっぱり終わりませんでした。
もうちょっとだけ続くんじゃ
(つづく)